私のアルバイト経験は人よりも多い方である。
短期アルバイトから長期アルバイトまで様々なアルバイトをしてきた。
さて、そんななかで辛いアルバイトいうのもいくつか経験した。
アルバイトで「辛い」という場合、これは基本的に人間関係によるものだと思う。
なかには肉体的に辛いバイト(某工場の流れ作業で、ひたすらコネクターの差し込み作業で親指から血を流しながらもつづけた。それが当たり前の状況で、普通にばんそこうも用意されていた)や拘束時間的につらいアルバイトなど色々とあるが、どれも人間関係がスムーズだと辛くは感じられなかった。
かなり昔になるが短期の清掃アルバイトをしたことがある。
作業内容自体は簡単なもので、夜のあいだにビルをひとつ綺麗にするというもの。
割り当てられた区域を一生懸命に清掃し、作業時間ギリギリまで丁寧に清掃して、リーダーのところへ……。(このリーダーは社員である)
私と同じようにほとんどの人が作業を終えていたが、まだ作業を終えていない区域があった。
リーダーはなにも言わず、集まってきている私たちはくつろいでいる。
それで、その終わっていない区域を手伝ってもいいのか? のことをリーダーに聞いたとき、「さっさとしろ」と言った後、舌打ちにしながら「ベロで床を舐めて、きれいにしろ」と……。
本人は冗談のつもりだったのかも知れないが、精一杯に仕事をして、遅れている他の仕事を手伝いましょうと言ったところに、この一言はかなりきつかった。
これが社員なら話しは違ってくるのだが、私たちはアルバイトである。
そして私も若かったのである。
当然のように「あ、作業時間、終わりましたんで帰ります」と他のアルバイトたちに声をかけて撤退した。
それにしても、未だに苦々しく思い出す辛く嫌な記憶である。